四季を制す!フカセ釣り季節別攻略ガイド ~水温と魚の動きを知れば釣果アップ~

フカセ釣り

フカセ釣りは、一年を通してターゲットや攻略法が大きく変わります。
特に五島列島や九州近海のような潮流の速いエリアでは、水温や潮の動きが釣果に直結。今回は私の実釣経験を交えながら、季節ごとの狙い方や仕掛けの工夫をまとめました。初心者〜中級者の方でもすぐに実践できる内容です。

春のフカセ釣り攻略|水温上昇期のメジナ&クロダイを狙う

春に狙える主要ターゲットと魚の動き

春は冬の低水温から徐々に海水温が上がり、魚の活性もアップしてくる季節です。
狙える魚はメジナ(1〜3月)、クロダイ(3〜5月)、そしてメバル。冬場は底近くにいた魚も、中層へ動き出す個体が増えてきます。
【用語解説】
• タナ:魚が泳いでいる層のこと。表層(浅い)〜中層〜底(深い)と分けて考える。
• 活性:魚のエサを食べる意欲や動きの活発さ。

春の仕掛け・タナ設定とコマセワークのコツ

春は前日からの水温変化が重要。急に冷え込むと魚は深場へ戻り、逆に暖かい日が続くと浮き気味になります。
 仕掛けはやや軽めで、潮の流れに自然に乗せるのが効果的。コマセ(撒き餌)は集魚力重視で、オキアミに配合餌をブレンドすると遠くの魚も引き寄せられます。

夏のフカセ釣り攻略|高水温期のエサ取り回避と大型メジナ・イサキ戦略

夏に狙える主要ターゲットと高水温期の特徴

夏は水温が高く、メジナやクロダイのほか、イサキや回遊性の青物も狙えるシーズンです。
 ただし表層〜中層にはフグやスズメダイなど「エサ取り」と呼ばれる小魚が大量発生。本命のエサを先に奪ってしまいます。
イサキはメジナよりやや深いタナにいることが多いので、仕掛けを沈める深さのコントロールが鍵です。メジナ釣りにおいてエサ取りとされているアジやイサキはとてもおいしいのでアジやイサキが多いときは思い切ってお土産を釣ることもお勧めします。
【用語解説】
• エサ取り:釣り人が狙っていない小魚。刺し餌をすぐに食べてしまうため本命が食べる前に餌がなくなる。

エサ取りを避ける仕掛けと撒き餌戦術

エサ取りを回避するためには「コマセ2箇所打ち」が有効です。
1つはエサ取りを集める場所(手前や浅めの位置)、もう1つは本命狙いの場所(沖や深場)。この分離作戦でエサ取りをかわします。また、集魚剤は集魚力のあまり高くないものを選びます。
【実体験】
昨年の真夏、五島でメジナとイサキを狙っていたとき、目の前でヒラマサが小魚を追い回す光景に遭遇しました。迫力は満点ですが、このタイミングではメジナもイサキも岩陰に隠れてしまい、ほぼ釣れません。青物が暴れているときは、自分もご飯を食べながら海を眺めてたそがれるのもありかもしれません。

秋のフカセ釣り攻略|エサ取り多発期から深場移行期への対応

秋の前半と後半で変わる魚の行動パターン

秋の前半(9〜10月)はまだ水温が高く、夏の名残でエサ取りが多い状態。後半(11月)になると水温低下とともに本命の魚が深場へ移動します。
ターゲットはメジナ、クロダイに加えて、刺し餌を小さく取るカワハギも増えます。カワハギのあたりをとることは難しいですが、釣れると嬉しいエサ取りですね。

秋の仕掛け調整とタナ設定のポイント

秋前半はまだ夏と同じく「コマセ分断」が有効。後半はタナを少し深く設定し、底近くを意識します。

冬のフカセ釣り攻略|低活性期のメジナを仕留める

冬に狙える主要ターゲットとポイント選び

冬は低水温で魚の活性が下がりますが、磯に居つく大型メジナを狙えるチャンスです。
水深の深い場所が有利で、五島ではボイルオキアミ(表面を乾燥させたオキアミ)を使って青物(ヒラマサ)をフカセで釣ることも可能です。号数の大きな竿や仕掛けを準備しておくと楽しめるかもしれませんが、経験上狙いを絞らずにふらふらしているとどちらも釣れないことが多いです。
低活性魚へのアプローチとエサ選び
低活性期は、食い渋りがありますので、最もマキエとの同調が求められます。針やハリスも違和感のないように落とします。刺し餌は小粒のオキアミを使い、喰い渋る魚にも口を使わせます。
【実体験】
よく「冬場の撒き餌は魚がお腹いっぱいになるから控えるべき」と言われますが、五島での経験では終了間際にドカ撒きすると大型が出てくることが多いです。ところが、その頃には納竿時間…という悔しいパターンもしばしば。冬は特に「撒きすぎ注意」のタイミング管理が大事だと痛感しました。

まとめ

フカセ釣りは四季それぞれで魚の動きや釣り方が変わります。
• 春は水温上昇を味方につけて中層を狙う
• 夏はエサ取り回避が第一
• 秋は状況でタナを変える
• 冬は深場の大物狙い
特に五島列島や九州近海のような潮の効くフィールドでは、水温・潮・エサ取り対策を理解するだけで釣果が劇的に変わります。さまざまな魚種が釣れるフカセ釣りで五目釣りをするのも面白いと思います。
次の釣行では、ぜひ季節ごとの戦略を取り入れてみてください。

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